第28回日本臨床死生学会

第28回日本臨床死生学会

第28回日本臨床死生学会大会開催に当たって

 第28回日本臨床死生学会大会を、長年私が仕事をして参りました東洋英和女学院大学大学院と東洋英和女学院で開催出来ます事を大変嬉しく思います。私は、2002年10月に東洋英和女学院大学に赴任し、2003年4月より大学院で教鞭を執るようになりました。

 担当科目は臨床死生学で、論文演習も臨床死生学でした。本年3月まで大学院で演習を続けて来ましたので、臨床死生学関連の多くの修士・博士を送り出してきました。今回の大会には多くの修了生達が、演題発表をしたり、シンポジストをしたり、また学会運営に携わってくれています。私にとってこんなに嬉しいことはありません。

 東洋英和女学院は1884年(明治17年)にこの六本木鳥居坂の地にカナダメソジスト教会の婦人宣教師マーサJ・カートメルによって創立されましたプロテスタント系ミッションスクールです。しかし宗教は全く自由です。今年で創立139年になります

 大学は1989年(平成元年)横浜で開学され、創立34年になります。開学時の初代臨床心理学の教授はV.E.フランクルと親交があり『夜と霧』等のフランクルの著書を訳した霜山徳爾先生でした。霜山先生は当初より死生学講座の開設を熱望し、その初代教授に自治医科大学の平山正実先生を招聘しました。それが東洋英和女学院大学の死生学の始まりになります。私が着任した2003年には大学院に死生学研究所ができまして、死生学研究が活発になりました。いろいろな方を御招きし、講演をして頂き毎年死生学年報に纏めて出版してきました。今回の大会は、そのような私の20年間の集大成です。大会の基調講演、特別講演、シンポジウムはその様な歴史の中から私一人で企画しました。初日が東洋英和女学院中高等部の大講堂で開催されます。入りますと左手に、創立者のカートメル女史の肖像画が飾ってあります。ご覧ください。2日目は隣の、表紙にもなっています大学院棟で行います。1階に東洋英和女学校出身で翻訳家・作家でもあった、NHKの朝の連続ドラマ「花子とアン」の主人公村岡花子の書斎が、御家族の御厚意で寄贈され展示されています。ご覧ください。

 長年臨床死生学研究が続いてきました大学院棟で御参加者の更なる研究の御発展を祈念します。

第28回日本臨床死生学会年次大会大会長
 山田 和夫

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